ファイトケミカル

なんらかの形でかならず公的医療保険に加入するよう義務付けられている「国民皆保険」の日本とは違い、アメリカでは病気になってしまうと高額の医療費がかかってしまいます。

ですから、病気にならないよう日ごろからの健康維持へ関心が高く、薬よりも価格の安いものが多いサプリメントが広く普及しているのです。

スーパーにサプリメントコーナーが設けられ、サプリメント専門店もあるくらいですのでそのクオリティは高く、世界的にも「サプリメント先進国」「サプリメント大国」といわれています。

そんなアメリカで「ファイトケミカル」が注目されているそうです。

「ファイトケミカル」とは、どのようなものなのでしょうか?

ファイトケミカルってどんなもの?その特徴

この「ファイトケミカル」とは「phyto」(植物)+「chemical」(化学成分)で、日本語にすると「植物性化学物質」になります。

植物や魚介類の、
・色素
・香気
・渋味
・苦味

の素となる成分です。

この成分は紫外線や外的から植物自身を守るために、さまざまな機能を備えています。

その機能性を免疫力や抗菌、そして炎症作用など人間の健康に役立てようと研究が進められているのです。

これまで栄養素といえば、
・糖質
・脂質
・たんぱく質
・ビタミン
・ミネラル

の5大栄養素がメインになっていましたが、さらに第6が「食物繊維」、そして第7が「ファイトケミカル」だといわれるようになりました。

現在分かっているだけでもなんと5000種類以上もあるのですが、今後も新たな成分が見つかるとされています。

注目されている「ファイトケミカル」は、ビタミンのような必須栄養素とは異なって代謝には関わってきません
ですから、摂取しなくても欠乏症は起こりませんが、健康にはとても重要な存在なのです。

「ファイトケミカル」の主な働きは、活性酸素と戦う強い「抗酸化作用」です。

私たちの体の中ではさまざまな栄養素で生きていくために必要な代謝が繰り返されています。

その副産物として、「フリーラジカル」が発生しています。

「フリーラジカル」は電子が対になっていないため、ほかの分子から電子を奪い取ろうとします。

つまり、対になっていない状態で不安定なため、安定した形になろうとして、ほかから電子を奪い取るわけです。

その代表格が細胞や遺伝子を傷つけ、体が錆びるとされている「活性酸素」になります。
「活性酸素」は肌のシミ、そばかすの原因にもなりますし、生活習慣病のリスクも高まります。

これらは「ビタミンC」「ビタミンE」で代表される抗酸化作用を持つ栄養素でも除去したり修復したりできますが、その能力を超える活性酸素が発生してしまうと、さまざまな疾病のリスクが高まってしまうのです。

「活性酸素」は通常の生活でも発生しますが、
・激しい運動
・睡眠不足
・排気ガス
・精神的ストレス
・禁煙
・飲酒
・紫外線
などの外的ストレス、そして内的ストレスによって増加する傾向にあります。

「ファイトケミカル」は、この「活性酸素」などにくっついて自身が酸化することにより、活性酸素から体を守ってくれるのです。

では、主な「ファイトケミカル」の種類をご紹介しましょう。

・クロロフィル
発がん性を抑える作用、コレステロールを正常化する、消臭、殺菌の効果

・リコピン
動脈硬化などの生活習慣病の予防、善玉コレステロールの増殖を促す効果

・アントシアニン
粘膜を増強して視力の低下を予防、肝機能の働きを高めて血液中の細胞を生成する作用

・イソチオシアネート
血液をサラサラにする作用があるため、体内の代謝を高める

・プロビタミンA
本来、カロテンなのでビタミンの形状を持っていないが、体内に取り込まれることによってビタミンAに変換される

・大豆イソフラボン
女性ホルモンの一種の「エストロゲン」とよく似た働きで女性ホルモンのバランスを整える、乳がんの予防
(「エストロゲン」には「月経」「妊娠」「肌の水分量を調節する」「髪の毛の量が増える」「肌がつやつやになる」「コラーゲンを増やしてくれる」などの作用がある)

・フラボノイド
毛細血管を増強する作用があり、血管そのものを丈夫にして血流を促進

このほかにも「ファイトケミカル」はたくさん存在します。

植物に含まれるファイトケミカル。どんな植物に含まれる?

「ファイトケミカル」は野菜や果物などの植物食品に含まれています。

「いも類」「豆類」「海藻類」などに入っていますが、「ファイトケミカル」そのものは決して珍しいものではありません。

ほとんどの植物食品に存在しているのです。

つまり、植物食品を中心とした食事をバランスよく毎日摂取することによって、強い抗酸化力を体内に取り入れることができます。

ですから、「ファイトケミカル」は食生活の中でうまく利用することが大切です。

さまざまな食材の色、味、香りのものを取り入れると良いでしょう。

食材が持つ「ファイトケミカル」には以下のようなものがあります。

①赤:「リコピン」「カプサンチン」「アスタキサンチン」
トマト
赤ピーマン
スイカ
エビ
いくら
など

②青紫:「アントシアニン」
ブルーベリー
ぶどう
紫いも
なす
黒豆
など

③オレンジ:「α-カロテン」「β-カロテン」「γ-カロテン」
かぼちゃ
にんじん

パパイヤ
あんず
など

④黄色:「β-クリプトキサンチン」「ヘスペリジン」「ケルセチン」「イソフラボン」
温州みかん
パイナップル
バナナ
りんご
玉ねぎ
大豆
など

⑤黄緑:「ルテイン」「ゼアキサンチン」
とうもろこし
ほうれん草
マンゴー
など

⑥緑:「インドール」「スルフォラファン」「イソチオシシアン酸」
アブラナ科の野菜
ブロッコリー
キャベツ
芽キャベツ
カリフラワー
わさび
ケール

⑦「渋み」「苦味」「辛味」成分:「カテキン」「エピガロカテキン」「タンニン」「大豆サポニン」「ショウガオール」「リモニン」「カプサイシン」
緑茶
紅茶
大豆
グレープフルーツ
唐辛子
しょうが
など

⑧「香り」の成分:「硫化アリル」「アリシン」「アピイン」「クマリン」「リモネン」
玉ねぎ
セロリ
にんにく
みかんの皮
など

ファイトケミカルを摂取すると私たちにどんな影響がある?

ファイトケミカルには強い「抗酸化作用」があることをご紹介しましたが、そのほかに「免疫増強作用」「がん抑制作用」があります。

例えば、
・キャベツ
・ねぎ
・にんにく
などには「イオウ化合物」と総称されている「ファイトケミカル」がたくさん含まれています。
その「イオウ化合物」には免疫細胞を活性酸素から守る働きがあります。

また、
・赤ワイン
・緑茶
・大豆
・ごま
には「ポリフェノール」が含まれています。
このポリフェノールには強力な抗酸化作用があります。

そして「キノコ類」に含まれる「β-グルカン」、「バナナ」に含まれる「オイゲノール」には免疫細胞の数を増やして働きを活性化する作用があります。

これらのファイトケミカルで「活性酸素」などによる細胞障害、そしてDNAの損傷を防いで「老化」「成人病」「がん」を抑えられることが明らかになっています。

ファイトケミカルの「免疫増強作用」には
・免疫細胞の数を増やして働きを活性化する作用
・免疫細胞を活性酸素から守る作用
・がん細胞を攻撃する免疫細胞を活性化する作用

があります。

また、
・がんを誘発する活性酸素に対抗
・発がん物質に含まれるがんの「プロモーター」(タバコに含まれる成分)に対抗
・免疫細胞を活性化させることによって「がん抑制作用」「抗ガン作用」を発揮

するのです。

最近の研究報告によると、大豆イソフラボンに含まれる「ダイゼイイン」や「ゲニステイン」は前立腺がんのリスクを抑える働きがあるということです。

まとめ~ファイトケミカルの抗酸化力に注目~

野菜や果物の色や風味、香りは食欲をそそるだけではなく、抗酸化作用のあるファイトケミカルも含まれているなんて、驚きですね。

ファイトケミカルの「ファイト」とは「phyto」(植物)であると同時に、活性酸素に対して、まさに「fight」(戦う)成分です。

女性の気になるシミ、そばかすや、生活習慣病のリスク、がんなど、体の老化現象と戦ってくれるのです。

工業的に加工された食物では、ファイトケミカルの含有量が少なくなるといわれています。
しかしトマトのリコピンのように、トマトソースやケチャップでは濃縮されて生のトマトよりも多く含まれているような例もあります。

最近では、ファイトケミカルを豊富に含んだ野菜も開発・販売されているそうです。

色や香りの違いで含まれている種類も違えば作用も異なりますから、いろんなものを取り入れていきたいですね!

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