ビタミンB群は8種類!それぞれの特徴は?
13種類あるビタミンの中でもビタミンB群という8種類の仲間があります。
それぞれのビタミンB群の特徴をご紹介しましょう。
①ビタミンB1
筋肉疲労を防いだり神経細胞、筋肉、心臓の働きを正常に保ちます。
②ビタミンB2
ビタミンEの抗酸化作用を助ける働きや目の健康を保つ効果があります。
「葉酸」「ビタミンB6」など、ほかのビタミンとの活性化にも役立ちます。
③ビタミンB6
たんぱく質、脂肪の代謝をグリコーゲンからブドウ糖への転換や、遺伝子の合成、細胞の増殖を正常にしてくれます。
脳神経機能や免疫機能を正常にしたり、心疾患のリスクの低下、アレルギーを軽くする効果が期待できます。
女性の生理前の不快感、妊娠初期のつわりも軽くしてくれます。
④ビタミンB12
葉酸と赤血球の生産を行います。
「ホモシステイン」は血液中に含まれるアミノ酸の1つで「葉酸」「ビタミンB6」のこの2種類でホモシステインの血液量を低下させます。
また心疾患のリスクを低くする効果もあります。
さらに神経を正常にし、記憶力や集中力を高める働きもあります。
⑤ナイアシン
500種類に近い酵素をサポートします。
ナイアシンは「糖質」「脂質」「たんぱく質」の代謝に必要です。
多くにホルモンの合成や「DNAの修復、合成」「細胞の分化」に関わっています。
「脳神経系」「消化器」の健康、血液循環、皮膚の機能を保つ働きを持っています。
⑥葉酸
約20種類の酵素の「補酵素」として働いています。
「遺伝子の複製、修復」「細胞分裂のときの染色体の破損を防止」
さらに、赤血球の形成も支えているのです。
特に妊娠中や授乳中の女性には必要な栄養になります。
⑦パントテン酸
解毒にも関わりのあるビタミンで、善玉コレステロールを増やす働きがあります。
ホルモンの生産を促すことで、ストレスに対する抵抗力を持ち、「髪」「肌」の健康を保つ働きをしています。
⑧ビオチン
4種類の酵素の「補酵素」として働いています。
ビオチンも女性が喜ぶ美容効果があり、白髪や脱毛を防いだり、肌の健康を保つ働きがあるのです。
また骨や皮膚の健康も保ちます。
抗酸化力もあり!ビタミンB群が持つ効果とは?
ビタミンB群で得られる効果を紹介します。
①ビタミンB1
食品やサプリメントで十分なビタミンB1を摂取すると、疲労回復を早める効果があります。
いも類などに多く含まれている「糖質」から取り出したエネルギーを燃焼させる効果もあります。
ビタミンB1は神経細胞に多く含まれており「中枢神経」「末梢神経」を正常に保つ効果があります。
そのためビタミンB1が不足すると、イライラしたり精神不安定になってしまうのです。
②ビタミンB2
ビタミンB2は「食用油」「魚類」に多く含まれている脂質を燃やして、エネルギーに変える効果があります。
余ったエネルギーは脂肪になるため、ビタミンB2が不足すると脂質が十分に燃焼されず、肥満の原因になるのです。
さらに体内にできた活性酸素をなくして、老化の予防をする「抗酸化作用」の効果もあります。
ビタミンB2を十分な量摂ると細胞の再生がスムーズにいき、健康な体を維持します。
そして「発育のビタミン」と呼ばれ、胎児や子どもに必要なビタミンです。
③ビタミンB6
月経が近づいてくるときの起こる、イライラや倦怠感、腰痛、肩こりをビタミンB6は解消してくれます。
さらにビタミンB6には、皮膚の細胞にアミノ酸を与えて美しい肌を作る重要な役割をしてくれます。
④ビタミンB12
赤血球は鉄で作られているのですが、より良い赤血球になるためには、ビタミンB12と葉酸が必要になります。
この2つの成分が不足すると、異常な赤血球ができて「悪性貧血」になってしまうのです。
ほかにもビタミンB12には「メラトニン」という、睡眠を調整するホルモンの分泌を整えて、睡眠のリズムを改善する効果があります。
「メラトニン」は明るいと分泌量が少なくることで目が覚めてしまい、反対に暗くなると分泌量が多くなり眠くなるのです。
そしてビタミンB12は神経を正常に保ち、脳から末梢神経まで正確に伝えて体を動かすことができます。
⑤ナイアシン
「アセトアルデヒド」という有害物質が分解されて、二日酔いや悪酔いを防ぐ効果があります。
ナイアシンはコレステロール、中性脂肪を減らして血行を良くし、血液がサラサラになることで高脂血症、動脈硬化を予防する効果があります。
ナイアシンは三大栄養素のエネルギーを作るときに必要なビタミンです。
⑥葉酸
葉酸を摂取すると、通常より大きな赤血球ができてしまう「悪性貧血」を予防、改善できます。
さらに葉酸は動脈硬化、心臓病の予防に効果があるので、大事な成分になります。
DNAの核酸の合成を助け、細胞の再生を活発にする効果があり、胎児や子どもに重要なビタミンなのです。
そして葉酸を摂取すると粘膜の病気の予防にもなります。
⑦パントテン酸
パントテン酸は病原菌、ウイルスから体を守り、抗体を作るときに必要な成分です。
パントテン酸は、紫外線対策である日焼け止めのサンクリーン剤の原料でも利用されています。
火傷による炎症や、ただれの炎症予防の塗り薬としても使われているのです。
そして、パントテン酸は善玉コレステロールを増やし、悪玉コレステロールを除去して血行を良くし、動脈硬化を改善、予防します。
⑧ビオチン
人間が生きていくのに必要なのは「糖質」と「脂質」からエネルギーを作り出すことです。
ビオチンはそのエネルギーを作り出す酵素の働きを助けて、燃焼をアップさせる働きがあります。
さらにビオチンはヒスタミンができるのを防ぐ効果があるので、アトピー性皮膚炎や脱毛、白髪などの予防になるのです。
最近では皮膚炎の治療薬としてビオチンが配合された薬が処方されるようになりました。
さまざまな食品に含まれるビタミン群!それぞれのビタミンが多い食材を紹介
それぞれビタミンが多く含まれている食材を100gあたりに、どのくらい含まれているか紹介します。
①ビタミンB1
・豚ヒレ肉→0.98mg(60gで0.59mg)
・豚モモ肉→0.94mg(60gで0.56mg)
・大豆→0.83mg(30gで0.25mg)
他にも紅鮭、玄米などの食材もあります。
②ビタミンB2
・豚レバー→3.60mg(50gで1.8mg)
・牛レバー→3.00mg(50gで1.5mg)
・鶏レバー→1.80mg(50gで0.9mg)
他にも牛乳、納豆、卵などの食材があります。
③ビタミンB6
・赤身マグロ→1.80mg(1切れ80gで1.44mg)
他にも魚ではカツオ、サバ、アジがありバナナも含まれています。
④ビタミンB12
・牛レバー→52.8mg(50gで26.4mg)
・鶏レバー→44.4mg(50gで22.2mg)
他にも貝類の食材が多く、あさり、赤貝、牡蠣、しじみなどもあります。
⑤ナイアシン
・マグロ→20.7mg(1切れ70gで14.5mg)
・カツオ→19.0mg(1切れ70gで13.3mg)
他にも豚、牛レバーや落花生、玄米などもあります。
⑥葉酸
・枝豆→320mg(50gで160mg)
・モロヘイヤ→250mg(2分の1袋50gで105mg)
他にも鶏、牛、豚レバー、春菊、アスパラガスなどの食材があり、野菜が中心でとても多いですね。
⑦パントテン酸
・納豆→4.28(1パック50gで2.14mg)
・牛乳→0.55mg(200ccで1.10mg)
他にも鶏、牛、豚レバー、アボカドなどの食材があります。
⑧ビオチン
・牛レバー→7.50mg(50gで37.5mg)
・卵→25.0mg(1個50gで12.5mg)
他にもヨーグルトや牛乳などの乳製品や、ほうれん草などもあるのです。