便秘と下痢を繰り返す腹痛。それって過敏性腸症候群(IBS)かも

「私は便秘です」
「自分はお腹が弱くていつも下痢気味」
とはっきり言いきれない便秘と下痢を繰り返す混合タイプのあなた。
それって過敏性腸症候群かもしれません。
過敏性腸症候群なんて仰々しい病名がつくと、少し不安になりますね。
過敏性腸症候群の診断や症状などをまとめましたので、確認してみてください。
便秘と下痢を繰り返す人はもしかして・・・かもしれませんよ。

過敏性腸症候群(IBS)ってどんな病気?定義は?

過敏性腸症候群は「irritable bowel syndrome」と言って、その頭文字から「IBS」と呼ばれることもあります。
名前からイメージされるよう、お腹が過敏に反応する疾患で、便秘や下痢などを繰り返すなどの症状が何か月も続くときには罹患している可能性が疑われます。

「機能性消化管疾患診療ガイドライン」によると過敏性腸症候群(IBS)は「腹痛あるいは腹部不快感とそれに関連する便通異常が慢性もしくは再発性に持続する状態」と定義されています。
お腹が特別弱い人が罹りやすい病気のような感じがありますが、実際は10%程度の人が過敏性腸症候群だと言われていて、男性より女性が多いことも知られています。

決して不治の病ということではありませんが、腹痛を伴うことが大半で、トイレにこもりきりになることもありますし、外出先で突然便意を催し慌ててトイレに駆け込む・・・といったようなこともあるので、かなり辛い病気と言えるでしょう。

過敏性腸症候群かどうかチェックしてみよう!どうやって診断がつくの?

過敏性腸症候群は国際基準であるローマⅢ基準というもので診断します。
以下チェックしてみましょう。

最近3ヵ月間に、ひと月に3日以上に渡り腹痛や不快感を繰り返していて、更に下記2項目以上の特徴がある。
1.排便によって腹痛や不快感などの症状がやわらぐ
2.症状により排便回数が増えたり減ったりする
3.症状により便の形状が柔らかくなったり固くなったり変化する。

いかがでしょうか?当てはまるあなたは過敏性腸症候群かも?!

ここでひっかかった場合、確定診断をするには悪性新生物や炎症性腸疾患といった疾患の可能性もあるので、尿検査、便潜血検査大腸造影検査や大腸内視鏡検査などの精密検査、血液検査、腹部CT検査、腹部超音波検査等を症状に応じて総合的に行います。

過敏性腸症候群ってどんな病気?症状は?

様々な症状がありますが、以下のような症状が現れます。
1.排便時にお腹が痛くなり、便が出てしまうと治まることがほとんど。
2.持続した下腹部痛や不快感がある。
3.下痢や便秘を繰り返す。便の固さが変化する。水様便やかなり固い便。
4.排便回数が増える。
5.粘液便(便に粘液が混じる)。
6.腹部膨満 ガスがたまり臭いのキツイおならがよく出る。
7.排便後でも、すっきりせず残便感がある。
8.吐き気があり、食欲がわかない。
9.うつ症状があり、なかなか治らない。不眠等の睡眠障害。
10.口臭がきつくなる。

過敏性腸症候群は、自律神経や内分泌機能のコントロールが悪くなることで引き起こされるとされています。
ストレスがかかると脳から腸に向けて発信されるシグナルが強くなって、自律神経や内分泌を仲介して腸に伝わり、消化管の動きに異常が起きます。

腸と脳は「脳腸相関」といい、大変深い因果関係があるとされています。脳がキャッチしたプレッシャーやストレス、不安はすぐに腸に伝わってしまうのです。そして、消化管の運動異常は逆に脳にもストレスを与えます。
脳腸相関によって身体にとって望ましくない状態がぐるぐると悪循環になり、腹部症状と不安や苦痛が巡ってしまうという理屈です。

ストレスとの関連性が大きいとされていることは、感情をうまく表出できない人が過敏性腸症候群になりやすいという統計があることからも分かっています。
感情をうまく現わせない、もしくはその感情に気づけない人はそのぶん身体にストレスをかけることになり、負担をかけてしまいます。それに気づかず長期間にわたってストレスにさらされた身体の拒絶反応とも言えます。

過敏性腸症候群の経過としては便の形状異常の種類が変わることも多いです。下痢だったのが便秘の混合タイプになったり、症状がなくなったりといったこともあります。
健常者と比べて、胃痛や胃もたれ、胸やけ、といった上部消化管症状を併発することが多いことも分かってきています。

過敏性腸症候群は治癒に時間を要しますが、ある程度年齢を重ねていくと症状が自然と治まることもあります。

過敏性腸症候群になる原因はなに?

人の腸は食べ物を消化・吸収し、不要になったカスを便として体外に排出します。
その際、腸を動かし(腸の蠕動運動という)、カスを肛門まで移動させる必要があります。
腸の蠕動運動と腸の動きを感じる脳の知覚機能は関係しているのですが、腸の蠕動運動が激しくなることで知覚機能がしっかり作用し、痛みを感じやすくなることが原因と言われています。
また、細菌やウィルスが原因となった腸炎に罹患した際に、腸内環境が変わり、それがきっかけで発症するとも言われています。
食べるものの種類や食べ方によって腸から脳に発信される信号が強くなって、それが刺激になることで過敏に腹部症状を引き起こすこともあります。

また、不安や恐怖やストレスなど負の感情が引き金となって引き起こすケースもありますし、ホルモンバランスが乱れた際、暴飲暴食、長期間の絶食後、免疫脳低下時等々・・・過敏性腸症候群はささいなことがきっかけで発症することや、症状がひどくなることがあります。
しかし実際は明確な原因や因果関係は分かっていないことが実際です。

過敏性腸症候群になってしまったら!!予防できる方法はあるの?

うつ病や不安症などを合併することもあり、しかもなかなか治癒しないことが知られています。
症状が重篤なケースだと、登校、出社しようとすると症状が現れ、目的地までトイレが我慢できないといったことになることもあり、登校や出勤が難しくなるといった社会的不具合が生じることもあります。

さらには過敏性腸症候群になったらクローン病や潰瘍性大腸炎に移行する率が高いことも各種研究で分かっています。
一度過敏性腸症候群と診断されても血便やひどい水様便、1か月に5%以上の体重減少がみられる場合などは、クローン病や潰瘍性大腸炎になっている可能性を疑い、再度診断するようにしましょう。

なかなかに厄介な過敏性腸症候群、予防できるものならしておきたいとことですが、予防法については現在エビデンス(科学的根拠)に基づいたものはありません。
強いて言うならば、ストレスをためないよう上手にコントロールすること、規則正しい食生活、十分な睡眠、アルコールの過剰摂取を控えること、禁煙といったことでしょう。

また、腸内環境を整えておくことも基本です。腸には免疫細胞が70%程度存在します。
乳酸菌やビフィズス菌など腸内細菌を充足させることで免疫能が保たれる可能性が高くなります。

過敏性腸症候群の治療は?

基本は薬物療法とストレスコントロールになります。
消化器症状を抑制する薬を服薬しますが、これは対症療法で、根治治療薬というワケではありません。
症状が重く、仕事や学校に行こうとすると症状がひどくなるという場合などはいっそ休職、休校することも良いでしょう。

まず身体をしっかり休めること、自分の生活を見直し、バランスの良い食事に適度な運動、趣味を作り、QOL(生活の質)をあげていきましょう
治らない病ではありませんが、長期戦になるでしょう。ストレス源を排除すること、コントロールすることが大切です。自身の病気を受け入れ、うまく付き合っていくのだ・・・というくらいのゆったりした気持ちで臨むことも大切です。思い切って心療内科と併せて治療するのも良いでしょう。

まとめ~上手にストレスコントロールできることが予防の第一歩~

原因が明確でないうえに予防法も確立されていない過敏性腸症候群。
決して他人事と思わず、チェック表で確認してみてください。

単なる下痢、便秘だと安心していると大きな消化管疾患だったということもありますし、気になる方は一度専門医に相談してみましょう。
先に述べたように精神的な部分と深く関係のある過敏性腸症候群は、心療内科や精神科で薬を処方されたら症状が治まったということも多々あります。

そもそも思いつめやすい人がかかりやすい疾患。一人で悩まず、速やかに相談しましょう。
普段からストレスをためないこと、うまく発散できる方法を見つけておくことが大切です。その方法は自分自身で見つけていくしかないのです。

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