「喘息(気管支喘息)」は子どもから大人まで要注意!発作が起こる原因や症状とは

喘息というのは、気道に炎症が起こっている病気のことです。
人が呼吸をしたときに、空気は体の中へ入っていきます。
このときの空気の通り道を「気道」といいます。
この気道に炎症が起こっている状態が「喘息(気管支喘息)」です。
息苦しくなったり咳き込んだりすることを喘息だと思っている人もいると思いますが、これは喘息という病気によって起こる発作のひとつです。
その発作がないときにも、普段から常に気道には炎症が起こっています。

喘息になると、気道はどうなっているのか

まず、何かが原因となって気道に炎症が起こります。
これだけでは発作は起こりません。
しかし、ここに何らかの刺激が加わることで、喘息の発作が起こるのです。

発作が起こっていないとき

症状は何も出ていないのでわかりませんが、気道には炎症が起こっています。
そうすると、
・気道の内側(気道上皮)がはがれ落ちることで、敏感になる
・気道の粘膜が赤く腫れたり痰がたまったりすることで、気道が狭くなる
といった状態になります。

発作が起こるとき

炎症が起こっている気道に、何らかの刺激(例えばホコリなど)が加わると発作が起こります。
これは、刺激によって炎症が悪化したり痰が増えたりすることで、狭くなっていた気道が、さらに狭くなるからです。
気道が狭くなる、つまり空気の通り道が狭くなると、呼吸をしづらくなって息苦しくなったり咳き込んだりするのです。
また、気道が敏感になっているせいで、少しの刺激でも気道に症状が出やすくなります。

喘息の分類

喘息は、「アトピー型喘息」と「非アトピー型喘息」の2つに分けられます。

アトピー型喘息

子どもに多い喘息。
原因:特定のアレルゲン

非アトピー型喘息

大人に多い喘息。
原因:アレルゲンがわからない
※アレルゲンとは
 アレルギー反応を起こす原因となるもの。

喘息は、子ども(特に乳幼児)にとても多い病気です。
喘息患者のほとんどは乳幼児で、約8%が喘息にかかっているとされています。
しかし喘息を発症するのは子どもだけではなく、大人にもあり得ます。
大人になってから発症する人もいるので、「子どもではないから喘息にはかからない」といった認識をしているのは危険です。

喘息には、いくつか種類があります。
そのなかでも多いのは、運動誘発性喘息やアスピリン喘息などです。
運動誘発性喘息
運動することで発作が起こる喘息のこと。
治療をしなくても、20~30分後にはほとんどの人がおさまります。

アスピリン喘息
アスピリン(薬)、アスピリンと似た薬によって発作が起こる喘息のこと。
子どもではあまり起こりません。
しかし、大人の喘息患者のうち約10%がアスピリン喘息だといわれています。

喘息の発作で起こる症状

喘息の症状は、人によって異なります。
主な症状
・息苦しい
・咳き込む
・喘鳴(ぜんめい):息をするとゼーゼー、ヒューヒューといった音がする。
・痰がでる
「その他の症状」
・胸が痛い
・のどに違和感を感じる
・陥没(かんぼつ)呼吸:肋骨・鎖骨の上部がへこむぐらい息をするのが苦しい。

最近では、症状が咳だけの喘息「咳喘息」も増えてきています。
咳喘息では、息苦しい・喘鳴といった症状がみられないかわりに、夜中~明け方にかけて、長い間咳き込む症状がみられます。

また、喘息の発作がひどくなると、症状が悪化し危険な状態に陥ります。
その時は、すぐに薬を使用して病院へ向かいましょう。
危険な発作のとき
・息苦しさが、いつもよりもひどくなる。
・話したり歩いたりできなくなるほど発作が強い。
・爪、唇の色が青紫色になる。

発作が起こりやすいとき

喘息の大きな特徴は、
・夜間
・早朝

に発作が起こりやすいことです。
この時間帯は、交感神経(気道を広げる働きがある)が弱まっているので、気道が狭くなりやすくなってしまいます。

「その他、発作が起こりやすいのは」
・天気、気温、気圧などの変化があるとき
 ・天気が悪い
 ・天気が変わりやすい
・季節の変わり目(とくに春・秋)
 ・台風、寒冷前線など
・刺激(タバコの煙など)が近くにあるとき
・疲れているとき
・弱っているとき

発作が起こりやすい人

・乳幼児
・アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎にかかっている人
・家族に喘息患者がいる人

合併しやすい病気

喘息には、「アレルギーによる病気」「気管支に関係のある鼻などの病気」が合併しやすいです。

アレルギー性鼻炎

喘息の合併症にはアレルギーによる病気が多いですが、そのなかでもアレルギー性鼻炎が多くなっています。
喘息患者のうち、子どもでは約50%、大人では約60%がアレルギー性鼻炎にかかっているとされています。
アレルギー性鼻炎を合併した人は、喘息の症状が悪化するので、喘息を治療するときにはアレルギー性鼻炎が合併していないかをまず疑い、喘息と同時に治療するのがよいです。

副鼻腔炎(蓄膿症(ちくのう症))

鼻で呼吸をしたときに鼻~喉へと空気が流れると思いますが、その空気が流れていく場所を鼻腔(びくう)といいます。
その鼻腔の周りを、副鼻腔といいます。
副鼻腔炎(蓄膿症)は、その副鼻腔に炎症が起こる病気です。
鼻水や鼻の痛みなどが症状としてみられます。
喘息患者のうち、約40~60%が副鼻腔炎を合併するといわれています。
そのなかでも特に多いのが、アスピリン喘息にかかっている人です。
※アスピリン喘息
アスピリン(薬)、アスピリンと似た薬によって発作が起こる喘息のこと。

アトピー性皮膚炎

多くは、乳幼児期に発症した後、回復→悪化→回復→悪化…を長い間くり返します。
皮膚に起こる病気で、症状のほとんどがかゆみを伴う湿疹です。
アトピー性皮膚炎を合併している喘息患者には、アトピー型喘息の人が多いです。
※アトピー型喘息
特定のアレルゲンが原因になって起こる喘息のこと。子どもに多い。

花粉症

気管支まで侵入してきた花粉や、花粉症の症状(鼻の炎症など)によって、喘息の症状は悪化していくと考えられています。
なので、花粉症を合併している喘息患者は、花粉症が強まる時には喘息の発作も強まるとされています。

間違いやすい病気

喘息の主な症状である咳・痰は、他の病気でもよくみられます。
喘息と間違いやすい病気はたくさん存在するので、きちんと病院で診断を受けることが大切です。

アトピー性咳嗽(がいそう)

咳嗽(がいそう)とは、咳のことです。
咳喘息と同じで、咳のみが長い間続き、息苦しい・喘鳴・痰など他の喘息の症状はみられません。

COPD(慢性閉塞性肺疾患)

喘息の喘鳴と同じように、息をするとゼーゼーと音がします。
これは呼吸がうまくできなくなっていることが原因です。
主にタバコが原因とされていて、気道の炎症・肺の組織の破壊などによって起こります。
喘息の発作と違って、体を動かした時にのみ息が苦しくなります。

百日咳

1ヶ月以上、激しい咳が続く病気です。
百日咳菌によって起こる病気で、大人にも百日咳にかかる人は増えています。
乳児期に百日咳の予防接種(3種混合ワクチンの接種)を行っておく必要があります。

気管支炎

大人になるとあまりみられませんが、2歳未満の子どもだと、気管支炎でも喘鳴(息をするとゼーゼーと音がする)の症状が出ることがあります。
2歳未満の子どもで、少し距離をとっていても聞こえるような強い喘鳴が3回以上続くなら、喘息もしくは気管支炎かもしれません。

感染後咳嗽(がいそう)

咳嗽(咳)が、風邪にかかった後に長期間続く病気です。

心不全

心不全では、喘息(息をするとゼーゼーと音がする)の症状がみられます。

喘息を引き起こす原因となるもの

喘息では、発作がある時もない時も、気道に炎症が起こっています。
そのせいで、気道が狭くなり、敏感になっています。
ここに刺激が加わると、少しの刺激で、さらに気道が狭くなってしまうのです。
その「刺激」が、喘息の発作が起こる原因となります。

刺激となるもの(誘因)

アレルゲン(アレルギー反応を起こすもの)

 ・ダニ
・ほこり
・ペット(動物)の毛・フケ
・花粉
・カビ
・ハウスダスト など

アレルゲン以外

 ・タバコ
・薬(解熱剤、鎮痛剤など)
・感染症(風邪、インフルエンザなど)
・ストレス
・疲れ
・運動
・汚染された空気(排気ガスなど)
・天気、気圧 など

日本で喘息が増えている原因は、「刺激」が増えているから

昔と比べて、日本では喘息にかかる人が増加しています。
1960年代の調査では子どもが約1%、大人が約1%だったのに対して、最近の調査では子どもが約6%、大人が約3%と増えてきています。
これは、喘息の原因になる「刺激」が増加していることが原因だとされています。
だんだんと生活が変わっていくにつれて、アレルゲン、ストレスや疲れ、大気汚染などが増えていき、その結果として、喘息も増えているのだと考えられています。

喘息発作をコントロールするための治療方法

喘息治療の基本は、次の2つです。
①検査結果から喘息の状態を把握する。
②毎日の治療、発作時の治療をおこなう。

検査

まずは、「喘息かどうか」そして「今の喘息の状態はどうか」を病院の検査で調べます。
この検査でわかったことは、今後の治療に役立つ情報になります。

呼吸機能検査(スパイロメトリー)

スパイロメーターを使って呼吸機能を調査します。
息を思い切り吸い込み、思い切り吐き出すことで、
・思い切り吸った時の肺活量(努力性肺活量)
・吐き始め~吐き終わりまで、どれくらい時間がかかったか
・息を吐くスピード
を調べます。
その結果から、これからの治療方針を立てていきます。
「呼吸機能検査の結果から得た、治療方針に役立つ情報」
・FEV1(1秒量)
吐き始めてから1秒の間に、どれくらいの量の空気を吐き出したか。
喘息の場合、FEV1は少なくなることが多いです。
・フローボリューム曲線
努力性肺活量をグラフにしたもの。
・ピークフロー(PEF)(最大呼気流量)
思い切り息を吐くときのスピードのうち、一番速いスピードのこと。
喘息の場合、気道が狭くなっているので、息を吐くスピードは遅くなります。
なので、ピークフロー値は低くなります。

気道過敏性試験

薬を使って発作を起こし、気道がどれくらい敏感になっているのかを調べます。
症状の状態が重症であるほど、気道過敏性は高くなります。

血液検査

血液とアレルゲンを反応させ、IgE抗体ができるかを調べます。
※IgE抗体とは
体の中に何かが侵入してくると、免疫システムが働くのですが、そのなかのひとつがIgE抗体です。
侵入者AにはAにだけ効果のあるIgE抗体をつくり、侵入者BにはBにだけ効果のあるIgE抗体をつくりだします。

アレルゲンと反応させてIgE抗体ができれば、そのアレルゲンは喘息の原因であると特定することができます。
しかし、IgE抗体ができなければ、喘息の原因であるアレルゲンが何かわからないまま特定できずに終わってしまいます。
血液とアレルゲンAを反応させる
→IgE抗体ができる:喘息の原因=アレルゲンA
 IgE抗体ができない:喘息の原因≠アレルゲンA。何が原因かわからないままになる。

皮膚反応テスト

血液検査と同じように、どのアレルゲンがアレルギー反応を起こしやすいか=喘息発作を起こしやすいかを調べます。
皮膚にアレルゲンのエキスをつけてみて、その部分がかゆくなったり腫れたりしてきたら、そのアレルゲンは喘息発作を起こしやすいアレルゲンです。

胸部レントゲン検査

喘息ではなく他の病気ではないか、肺炎などの合併症はないか、などを調べます。

その他

心電図検査、心エコー検査、胸部CT検査、気管支鏡検査 など。

薬による治療

喘息になると、発作のせいで日常生活に障害がでることがあります。
それを改善するために、喘息の治療では、できるだけ発作をおさえ、健常者と変わらない日常生活を送れるようになることを目指します。

喘息の薬による治療方法には、次の2つがあります。
①毎日おこなう治療
 目的:発作を起こさないようにする。
 治療:気道に起こっている炎症をおさえる。
②発作が起きた時に行う治療
 目的:発作をおさえる。
 治療:発作で狭くなった気道を広げる。

①発作を起こさないように、毎日おこなう治療

喘息は、常に気道に炎症が起こっている病気です。
発作が起きた時にだけ治療をしても、その時は発作をおさえられても、また発作は起こってしまいます。
また、この気道の炎症は、治療して短期間で治るようなものではありません。
なので、毎日治療を続けていくことで、だんだんと炎症はおさえられていき、発作も起こらないようにしていくことができます。
使われるのは、基本的に吸入ステロイド薬です。
吸入ステロイド薬は、炎症をおさえる効果が強い薬です。
最近では、炎症をおさえる効果のある吸入ステロイド薬と、気道を広げる効果のある長時間作用性β2刺激薬を同時に吸入できる配合剤もあります。
これらの治療にプラスして、できるだけ喘息発作を起こさないようにする予防方法も取り入れていくとよいでしょう。(5. 普段できる喘息発作の予防方法)

②発作が起きた時に、発作をおさえる治療

毎日治療を続けていても、発作をゼロにするというのは難しいものです。
なので、毎日の治療だけではなく、発作が起こった時にすぐに対応できる治療方法も必要です。
発作が起きた時、もともと炎症で狭くなっていた気道が、さらに狭くなります。
なので、発作をおさえるために、狭くなってしまった気道をすぐに広げることができる薬を使用します。
使われるのは、短時間作用性吸入β2刺激薬などです。
これらの薬を使っても発作がおさまらない、もしくは薬を使えない状況のときには、すぐに救急車を呼んでください。

薬の種類

①炎症をおさえる薬
 ・吸入ステロイド薬
 ・ロイコトリエン受容体拮抗薬

②気管支を広げる薬
 長時間作用性吸入β2刺激薬

③炎症をおさえ、気管支を広げる薬
 ・吸入ステロイド薬/長時間作用性β2刺激薬配合剤
 ・テオフィリン徐放性製剤

①発作を起こさないように、毎日おこなう治療

目的:発作が起こらないようにする。
使用する薬:長期管理薬(コントローラー)

吸入ステロイド薬

効果:炎症をおさえる効果がとても強い吸入薬。
治療の基本であり、必要不可欠な存在です。
普通の薬と比べて、気道に直接作用する吸入薬は、必要な量も少なく、副作用も少なくてすみます。
ちなみに、普通の薬(内服薬)になると、吸入ステロイド薬の約100倍の量が必要になります。
吸入ステロイド薬は、やめると効果がなくなってしまう薬なので、発作を減らすためには毎日続けていくことが大切です。

長時間作用性吸入β2刺激薬

効果:気管支を広げる。
薬の種類には、吸入薬、内服薬、張り薬があります。
吸入ステロイド薬と併用して使用します。
2つを同時にとりいれることができる吸入ステロイド薬/長時間作用性β2刺激薬配合剤というものもあり、2つを別々にとりいれるよりも効果は強くなります。

ロイコトリエン受容体拮抗薬

効果:ロイコトリエンの働きをおさえる。
ロイコトリエンは、気道を狭くしたり炎症を起こしたりします。
それをおさえることで、喘息の発作をおさえることができ、さらに合併症のアレルギー性鼻炎の治療にもなります。

抗アレルギー薬

効果:アレルギー反応をおさえる。
アレルギー反応は、気道の炎症を起こす原因になるので、それをおさえることで気道の炎症をよくします。

テオフィリン徐放製剤

効果:気管支を広げ、炎症をおさえる。

②発作が起きた時に、発作をおさえる治療

目的:発作をおさえる。
使用する薬:発作治療薬(レリーバー)

短時間作用性吸入β2刺激薬

効果:気管支を広げる効果が強い吸入薬。
発作時には、短時間作用性吸入β2刺激薬が使われることが多いです。
長時間作用性β2刺激薬とは違って効果が速く出るため、発作時に使われます。
そのまま使うよりも、吸入補助器具(スペーサー)を利用したほうが効果は強まります。

経口ステロイド薬

効果:気道の炎症の悪化を防ぐ。
短時間作用性吸入β2刺激薬などでも発作がよくならない時や、強い発作があった時に使う薬です。

テオフィリン薬

効果:気管支を広げ、炎症をおさえる。
テオフィリン徐放製剤は、長期管理薬(毎日続ける薬)として使われますが、速効性のあるテオフィリン薬は、発作治療薬(発作時に使う薬)として使われます。

吸入抗コリン薬

効果:アセチルコリンの働きをおさえる吸入薬。
アセチルコリンは、気道を狭くします。
それをおさえることで、喘息の発作をおさえることができます。

治療薬を選ぶためには、喘息の重症度が目安になる

これからの治療を決めるとき、症状が軽いか重いかはとても大切な情報になります。
喘息の重症度は、症状・検査結果などによって決められています。

喘息の重症度
・軽症間欠型
・軽症持続型
・中等症持続型
・重症持続型

重症度別の症状

軽症間欠型

喘息発作の頻度:1回/週 未満
夜間の発作頻度:2回/月 未満
症状:軽く、短い。

軽症持続型

喘息発作の頻度:1回/週 以上、毎日は起こらない。
夜間の発作頻度:2回/月 以上
症状:日常生活に障害がでることが1回/月 以上ある。

中等症持続型

喘息発作の頻度:毎日
夜間の発作頻度:1回/週 以上
症状:日常生活に障害がでることが1回/週 以上ある。たびたび悪化する。

重症持続型

喘息発作の頻度:毎日
夜間の発作頻度:よく起こる
症状:日常生活に障害がある。たびたび悪化する。

重症度別の検査結果(PEF、FEV1)

軽症間欠型

%PEF、%FEV1:80%以上
PEF、FEV1の変動:20%未満

軽症持続型

%PEF、%FEV1:80%以上
PEF、FEV1の変動:20~30%

中等症持続型

%PEF、%FEV1:60%以上~80%未満
PEF、FEV1の変動:30%超え

重症持続型

%PEF、%FEV1:60%未満
PEF、FEV1の変動:30%超え

※PEF(ピークフロー)(最大呼気流量)とは
思い切り息を吐くときのスピードのうち、一番速いスピードのこと。

※%PEFとは
 標準的なPEFに対する、測定したPEFの割合のこと。
80%以上なら、良い状態だといえます。

※FEV1(1秒量)とは
吐き始めてから1秒の間に、吐き出した空気量のこと。

※%FEV1とは
 標準的なFEV1に対する、測定したFEV1の割合のこと。
80%以上なら、良い状態だといえます。

※PEF、FEV1の変動
 20%未満が良好な状態です。

治療する時に気をつけたいこと

リモデリングを予防する。

喘息の発作を繰り返していくと、「リモデリング」を起こしてしまいます。
「②発作をおさえる治療」だけをして、「①毎日する治療」をおこたっていると…
発作が起こる
→②で発作は治まり、一時的に回復する
→しかし、気道の炎症は悪化し、さらに敏感になる
→①をせずに気道の炎症を放置する
→気道がますます敏感になる(=発作が起こりやすくなる)
→発作が少しの刺激でも起こるようになる
→発作が起こる
(これの繰り返しになり、悪循環におちいる)
→だんだん気道が厚く硬くなり、狭くなったまま元に戻らなくなる。
これを気道の「リモデリング」といいます。
こうなる前に予防しないと、喘息が悪化してしまいます。
そのために、発作が起きていなくても、毎日の治療をおこたらないようにすることが大切です。

毎日、自己管理をする。

喘息日記
 その日の自分の症状、発作の状態、薬の使用状況、体調などを毎日日記につけておくとよいでしょう。
 「発作がどのくらいの頻度で起こっているか」「発作はどんな時に起きているのか」「発作ではどんな症状が出るのか」など、日記からさまざまな情報を得ることができるので、今後の治療にも重要になってきます。

ピークフロー
自分の喘息のコントロール状態を知るためには、ピークフローが重要になります。
※ピークフロー(PEF)(最大呼気流量)とは
思い切り息を吐くときのスピードのうち、一番速いスピードのこと。
喘息では、ピークフロー値は低くなります。
ピークフローメーターという測定器があれば、自宅でピークフローを測ることができます。
簡単に測ることができるので、自己管理のために毎日測定し、喘息日記に書いておくようにしましょう。

「コントロール良好」を目指す。

喘息の状態というのは、コントロール良好、コントロール不十分、コントロール不良に分けられます。
症状が落ち着いたとしても、毎日継続的に治療をして、「コントロール良好」を目指しましょう。
「コントロール良好の状態」
症状:なし
薬:使用していない
運動などの活動制限:なし
予定外受診、緊急受診、入院:なし
%PEF、FEV1:80%以上
PEF、FEV1の変動:20%未満

普段できる喘息発作の予防方法

喘息では、発作が起こらないように毎日の治療をおこないます。
しかし、それに加えて喘息の予防対策をしておくことで、より発作は起こりにくくなります。

喘息の予防で最も効果的なのは、発作の原因に近づかないようにすることです。
発作を起こす原因となっているアレルゲンがわかっている場合には、そのアレルゲンにできるだけ近づかないようにしましょう。

掃除などで、家の中の環境をととのえる。

家の中には、喘息発作の原因になるものがたくさんあります。
ダニ、ほこり、ペット(動物)の毛・フケ、花粉、カビ、ハウスダストなどです。
これらを家の中から取り除くようにするのが、喘息発作の予防には大切です。
掃除や換気など、アレルゲンの除去を普段から気を付けるようにしましょう。
(例)
・エアコンフィルターなど、普段はあまり掃除しないけれど、ほこり、カビが発生しやすいところを掃除をする。
・カーペット、クッションなど、ダニがすみつくものは置かないようにする。
・ペットを飼わない。
・換気をする。
・布団は天日干ししたあと、掃除機をかけるようにする。

タバコを吸わないようにする。副流煙を避ける。

タバコは、喘息発作を起こすだけではなく、気道の炎症も起こしてしまいます。
健康面でもタバコは悪影響を及ぼすものなので、できるだけタバコは吸わないようにするとよいです。
また、自分は吸っていなくても、周りの人が吸っているとそのタバコの煙も喘息発作を起こす原因になってしまいます。
なので、タバコを吸う家族がいる場合には屋外で吸ってもらったり、外に出かけている時にはあまり喫煙者の周りには近寄らないようにしたりすることで、副流煙も避けるようにしましょう。

体調をととのえて、風邪などにかからないようにする。

感染症(風邪、インフルエンザ)などは、気道の炎症をさらに強めてしまうので、発作が起こりやすくなってしまいます。
そうならないためには、まずは体を元気な状態にしておくことが大切です。
手洗い・うがい、マスク、予防接種などをすることで感染症を予防し、喘息発作を予防することができます。
関連記事『感染症の種類を知って、流行がくる前から予防しておこう!種類や対策方法を一覧でご紹介』

運動を避け過ぎず、適度な運動をゆっくりしてみる。

運動誘発性喘息になっていると、運動をしないように避けてしまうことが多いです。
しかし、過度な運動ではなく適度な運動をすることは、毎日の治療と合わせて行っていけば健康な体づくりにつながり、発作を起こしにくくすることができます。
喘息にかかっている人には、負荷の少ない運動(水泳、ウォーキングなど)をゆっくりとおこなうのがよいです。
激しい運動、負荷がかかりすぎる運動は逆効果になるので、運動をする際は病院の先生に一度相談してみるとよいでしょう。

ストレスをためこまないようにする。

ストレスは、発作を起こす原因になります。
また、ストレスによって体調が悪くなり、喘息の悪化につながることもあります。
また、喘息にかかっていると、発作のことや治療のことなどでさらにストレスを感じたりしてしまうこともあります。
なので、自分に合ったストレス発散方法を見つけて、普段からストレスをためこまないようにしましょう。

睡眠をしっかりとる。

しっかり眠ることができない日が続いたりして睡眠不足になっていると、体調が悪くなったりストレスがたまったりして、喘息が悪化してしまいます。
喘息発作を予防するために、できるだけ十分に睡眠がとれる環境をつくって、体も心もゆっくりと休めるようにしましょう。

気象情報をチェックしておく。

天気や気圧などの変化も、喘息の発作につながります。
なので、喘息発作の予防というよりも、「喘息発作が起こりやすい日=予防対策を強化するべき日」を知ることができます。

毎日の薬をきちんと続ける。

毎日の治療を続けることで発作が起こるのをおさえることができるので、発作時だけでなく、毎日きちんと薬を飲むようにしましょう。

口の中を洗って、副作用を予防する。

発作の予防とは少し違うかもしれませんが、治療で使う薬から起こる副作用も予防する必要があります。
吸入ステロイド薬などの吸入薬を使った時には、副作用を予防するために、口をすすいだりして口の中を洗うようにしましょう。
それができない時には、水を飲ませるなど、できるだけ口の中に吸入ステロイド薬が残らないようにすると副作用を防ぐことができます。

喘息に効果のある栄養素

喘息の予防は、原因となっているアレルゲンから自分を遠ざけることが中心になります。
しかしそれに加えて、発作が起こらないようにアレルゲンから体を守る力が必要です。
そのため喘息には、免疫力を高める栄養素が効果的になります。

免疫力向上+抗炎症の働きをもつ栄養素

・EPA(エイコサペンタエン酸)
 必須脂肪酸のひとつです。
EPAは、免疫力を高める効果にプラスして、炎症をおさえる効果も持っているので、喘息にはとても効果的だといえます。
多く含むもの:青魚(いわし、サバ、さんま、サケ など)

免疫力を高める栄養素

・発酵食品

(ヨーグルト、乳酸菌飲料、味噌など)

・食物繊維

多く含むもの:ごぼう、さつまいも、オクラ など

・オリゴ糖

多く含むもの:バナナ、玉ねぎ、じゃがいも など

・ビタミンC

多く含むもの:レモン、アセロラ、じゃがいも など

・ビタミンB6

多く含むもの:レバー、カツオ、バナナ など

・亜鉛

多く含むもの:レバー、カキ など

・ビタミンD

多く含むもの:いわし、サケ、きくらげ など

・デセン酸

多く含むもの:ローヤルゼリー

・パントテン酸

多く含むもの:レバー、納豆、卵 など

・ラクトフェリン

多く含むもの:加熱処理されていない乳製品(牛乳など)、母乳 など

詳しくは次の記事で紹介しているのでよかったら読んでみてください。
『免疫力を向上できれば風邪やインフルエンザなどの感染症、ガンも怖くない!重要なのは腸活!』

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