ストレスを解消したい!症状や原因を知ってストレスによる病気を予防しよう!

人間は生きているうちに、体の外側から、いろいろな刺激を受けています。
その刺激(ストレッサー)は、心や体に負担を与え、歪みを与えます。
その現象を「ストレス」といいます。
ストレスには「心へのストレス」だけでなく、「体へのストレス」もあります。
例えば、人間関係の悩みからくる心へのストレス、睡眠不足からくる体へのストレス、などです。
ストレスは、人間にとって生きていくうえで切っても切り離せない存在だといえます。

ストレスは、次の2つに分けられます。
①心的外傷(トラウマ)
②段階的なストレス反応

①心的外傷(トラウマ)

トラウマという言葉は、ほとんどの人が耳にしたことがあると思います。
「トラウマ」とは、自分にとって非常に心を傷つける出来事があった時に、その出来事が自分の心の中に消えずに残ってしまうことをいいます。
(トラウマとなる出来事の例)大事故、災害、戦争、いじめ、虐待 など。
日常にあるストレスというのは、放っておくとだんだんと薄まっていき、自分の中から消えていきます。
しかしトラウマというのは、消すことのできない大きなストレスとなり、放っておいても薄まることはなく、ずっと自分を傷つけていってしまうものになります。

②段階的なストレス反応

こちらは、「①心的外傷(トラウマ)」がひとつの大きなストレスを指しているのとは違い、日々の生活のなかで起こっている小さなストレスが蓄積していき、心や体に不調が出ることを指します。
ストレス反応には、3つの段階があります。

1.警告反応期

ショック相(ストレスで一時的に身体機能が落ち、不調を感じる)のあと、
抗ショック相(抗ストレスホルモンによって身体機能を回復する)が起こる。

2.抵抗期

1.警告反応期の抗ショック相で回復した身体機能を、さらに高める。
それによって心や体に不調を感じなくなる。

3.疲憊期(ひはい期)

ストレスに抵抗できていた2.抵抗期の後、急にストレスに抵抗できなくなり、身体機能が低下、急激に不調を感じるようになる。
ここでさらに悪化すると、心の病気になってしまうこともある。

良いストレスと悪いストレス

ストレスには、悪いストレスだけではなく、良いストレスもあります。

悪いストレス

ストレスが大きかったり、長期間続いたりすることで、心に悪影響を及ぼすだけでなく、体の状態までもを悪化させてしまいます。
(例)明日の発表は絶対に失敗したらダメだ、と前日から緊張しすぎることで、心だけでなく体も疲れてしまう。

良いストレス

ストレスが強すぎないものならば、心に悪影響ではなく良い影響を与えます。
適切な大きさのストレスは、やる気や集中力をアップさせてくれます。
(例)今からする発表は緊張するが、少々の失敗はしてもいいから自分ができる最大限の力で挑もう、と考えることで、緊張を軽くして力を発揮することができるようになる。

ストレスの症状は、その人によって違います。
小さなストレスでも大きく感じたり、逆に大きなストレスでも小さく感じたりと、ストレスの感じ方は人それぞれだからです。
また、小さなストレスでも何個かのストレスが同時に起こってしまうと、とても大きなストレスを感じてしまうこともあります。

ストレスの症状というのは、体がストレスに抵抗しようとして起こるものです。
なので、ストレスを受けていても、最初は体がストレスに対抗してくれるおかげで症状は出ません。
しかし、ストレスが長く続いていくと、体が耐えられなくなり、症状が出てきます。

ストレスの症状:心にあらわれるもの

・不安感、緊張感、焦燥感が高くなる。
・イライラする。
・やる気がなくなる。
・注意力が低下する。
・ひきこもりがちになる。
・うつ病に似た症状が出る。

 (参考:『うつ病かもしれないと思ったら。まずは特徴や症状を知り自己チェックしてみましょう』の【2. うつ病になるとあらわれる症状】)

ストレスの症状:体にあらわれるもの

・頭痛、腹痛、腰痛、肩こり など。
・睡眠がうまくいかなくなる(よく眠れないなど)。
・拒食(食べられない)、過食(食べ過ぎる)になる。
・下痢、便秘、生理不順などが起こる。

ストレスがさらに悪化したときの症状

・不眠が続く。
・数週間たっても心が落ち着かない。
・やる気がでない。
・倦怠感を感じる。

受けるストレスが大きく、さらにそれが長時間続くと、心や体の病気にかかることがあります。
よくみられるのが、うつ病や胃腸に関する病気(胃潰瘍、胃がんなど)です。
体の体調が悪いのに、体調が悪化した原因が分からないときは、ストレスが原因になっていることが多いです。

ストレスによって起こるストレス障害

①適応障害

環境が変わったときに、その変化に適応しようとして起こるストレス反応。

症状
・心の症状:不安感、抑うつ気分 など。
・体の症状:頭痛、腹痛、吐き気、不眠、食欲不振 など。

②急性ストレス障害

トラウマとなる出来事を体験した直後に起こるストレス反応。
3日以上~一ヶ月以内で回復する。
(2日以内の場合は、急性ストレス障害には含まれない。)

症状
・侵入症状:トラウマ体験がフラッシュバックしてしまう。
・陰性気分:プラスの感情がなくなり、マイナスの感情ばかりになる。
・解離症状:離人間(自分を外から見ている感じがする)、解離性健忘(トラウマに関係する記憶を忘れる)など。
・回避症状:トラウマに関係する記憶、感情などを避ける。
・覚醒症状:睡眠障害、イライラする、暴力的になる、警戒心が強くなる など。

③心的外傷後ストレス障害(PTSD)

「②急性ストレス障害」のあと、一ヶ月以上たっても回復しない時に起こるストレス反応。

症状
「②急性ストレス障害」と同じ症状が、継続・重症化する。

ストレスによって起こる心の病気

症状は、人によって大きく異なります。

自律神経失調症

心への症状
・不安感、緊張感など。

体への症状
・頭痛、肩こり。
・動悸、不整脈、めまい。

うつ病

心への症状
・抑うつ気分。
・思考力、意欲の低下。

体への症状
・睡眠障害、食欲不振など。
(参考記事:『うつ病かもしれないと思ったら。まずは特徴や症状を知り自己チェックしてみましょう』)

不安障害

心への症状
・不安感、緊張感、恐怖心。
・ちょっとしたことで驚く。

体への症状
・眠れない、疲れやすい。
・のどに何かが詰まっているように感じる。
・パニック発作(動悸、息切れ、めまいなどが突然急激に起こり、死んでしまうのではないかという恐怖感に襲われる。)

統合失調症

 現実か非現実かどうかがよく分からなくなって、考えがまとまらないようになる病気。

心への症状
・やる気がなくなる。
・物事を順序立てて考えられない。
・人とうまく付き合えずに集団行動ができない。
・自分をとりまく環境が変わってしまったように感じる。
・誰もいないのに声が聞こえる、誰かに見られていると感じる、誰かが自分を襲うのではないかと恐怖を感じる。

体への症状
・眠れない。
・家から出られない。
・今まで出来ていたことが出来なくなった。

ストレスによって起こる体の病気

急性胃炎

 胃の粘膜が弱まることで起こる病気。

症状
・みぞおちが突然痛む。
・吐き気、下痢。

慢性胃炎

急性胃炎の症状が繰り返し起こり、治りにくくなっている病気。
ひどいと、胃潰瘍にまで悪化してしまうこともある。

症状
急性胃炎と同じ。

神経胃炎

自律神経のバランスが崩れることで起こる病気。

症状
・胃が痛む。
・胸やけがする。

胃潰瘍

胃粘膜や胃壁が傷つくことで起こる病気。

症状
・みぞおちが食事中や食後に痛む。
・胸やけ、胃もたれ。

十二指腸潰瘍

十二指腸の粘膜や壁が傷つくことで起こる病気。

症状
・空腹時(特に夜)に上腹部が痛む。

過敏性腸症候群

腸のぜん動運動に異常が起こることで起こる病気。

症状
・腹痛。
・慢性的な下痢、便秘。

不眠症

睡眠障害のひとつ。

症状
・なかなか眠れない、眠りが浅い。
・途中で目が覚める、朝早く目が覚める。

(参考記事:『睡眠障害の中でも割合の多い不眠症!どんな対策をしたら改善できるの?』)

ストレスが起こるのは、体の外側から受ける刺激(ストレッサー)によって起こる「ストレス反応」が原因となっています。

ストレス反応とは

人間の体は、ホメオスタシスを維持するように働いています。
「ホメオスタシス」とは、何かまわりの環境が変化しても「常に体の中を一定の状態に保とうとする」ことを指します。

(例)・暑い → 汗をかいて体温を下げる → 体温を一定の温度に保つ。
・血糖値が上がる → 血糖値を下げる働きをする → 血糖値を一定に保つ。

これらのおかげで、体は健康状態を維持できています。

ストレス反応とは、このホメオスタシスを守るために起こる防衛反応のことをいいます。
体が外側から刺激(ストレッサー)を受けると、心や体になんらかの影響が出ます。
そのストレッサーから自分を守ってくれる働きが「ストレス反応」です。

ストレス反応の種類

ストレス反応には、次の3つがあります。
①自律神経系のストレス反応
②内分泌系のストレス反応
③免疫系のストレス反応

①自律神経系のストレス反応

自律神経には、交感神経(働くモード)と副交感神経(休むモード)があります。
ストレッサーによる刺激を受けることで、この交感神経が過剰に働いてしまうと、ストレス反応が起こります。
また、交感神経が働くことで、アドレナリンの分泌も増えてしまい、これが原因でさらに交感神経の働きが活発になり、ストレス反応を引き起こしてしまいます。

②内分泌系のストレス反応

内分泌系のなかでも、HPA系(視床下部-下垂体-副腎皮質系)の働きが中心となってストレス反応を起こしています。
普段はストレスがかかっても、副腎皮質からコルチゾール(抗ストレスホルモン)を分泌し、ホメオスタシス維持につとめています。
しかし、ストレッサーによる刺激が過剰に受けてしまうと、コルチゾールの分泌が増えすぎてしまい、HPA系が活発になりすぎて、ストレス反応が起こってしまいます。

③免疫系のストレス反応

普段は「①自律神経系のストレス反応」「②内分泌系のストレス反応」の影響で、「③免疫系のストレス反応」は抑制されてしまいます。
しかし、ストレッサーによる刺激を受けすぎてしまうと、ストレス反応が起こってしまいます。
「③免疫系のストレス反応」が原因で、ストレスの症状として微熱が続くこともあります。

ストレスは、心だけでなく体にもかかっています。
その原因となるストレッサーには、心理的・感情的・環境的・物理的なものがあります。

ストレスの原因になる具体的なストレッサー

①環境的・物理的なストレッサー

外的環境
・天気、気温、湿度。
・騒音、異臭 など。

体内環境
・血圧、血糖値 など。
・睡眠不足によるストレス → 不眠 → … という悪循環。

②心理的・感情的なストレッサー

仕事でのこと
(忙しい、責任を感じる、残業が多い など)

人間関係でのこと
(家族、友達、学校、仕事 など)

テクノ・ストレス
(PCが苦手、長時間のPC使用、PC依存 など)

生活環境に何らかの変化があった。
(引っ越し、結婚、仕事の異動・転職、家族や友達などとの死別 など)

性格的に、ストレスを溜め込みやすい。

ストレスを溜め込みやすい性格

・真面目。
・責任感が強い。
・競争心が高い。
・完璧主義。
・自分のことを好きになれない。
・不安を感じやすい。
・ネガティブに考えてしまう。
・感情をあまり表に出さずに我慢する。
・周りの人に合わせようとする。
・とても気を遣う。 など

ストレスによる治療は、「ストレスの原因になっているストレッサーの解決」がメインです。
そこに、体にも症状が出ている、心の病気になっている、などの場合には「薬による治療」を加えます。

①ストレッサーの解決

・今の環境を変更し、改善してみる。
(例)仕事場での問題→転職・部署変更、学校での問題→転校 など。

・環境を変更してもダメなら、病院で精神治療を受けてみる。
ストレスの原因となっているストレッサーが分かっているときは、そのストレッサーを取り除くことで、ほとんどが取り除いてから約半年以内という速さで回復していきます。

②病院にいく

まずは、家族や友人など信頼できる人に話してみることが大切です。
それでもダメだった時には、医師や専門家に相談してみましょう。

・心の症状
心療内科、精神科(精神神経科)、メンタルヘルス科 など。

・体の症状
内科、消化器科 など。
病院にいってみて、そこで信頼のできる医師・臨床心理士などに出会えると、より効果も高まるでしょう。
また、保健所や精神保健福祉センターの相談窓口に相談して、病院を紹介してもらうのもいいでしょう。

参考:厚生労働省のHP(困ったときの相談先)

③病院での治療

病院では、薬の治療で体や心の状態を回復して休ませると同時に、精神療法を行います。
この精神療法を行うと、心を休息させることができたり、本人だけでは分からなかった解決策を見出したりすることができます。
症状が重すぎて自殺などの可能性が出たりする場合には、入院して治療を行うこともあります。

精神療法の例
・心理療法(カウンセラーが面談・カウンセリングなどを行う)
・集団精神療法(似た病状の人同士で話し合いをする)
・家族療法(家族を加えて話し合いをする)
・作業療法(他者といっしょに、創作活動などを行う)

トラウマというのは、その人自身にしか理解できないことがほとんどで、なかなか他の人が理解してあげることはできません。
理解してあげようと話を聞いてみても、理解されないことが逆に孤独感などを高めてしまうこともあります。
なのでトラウマには、病院での専門家による治療がよいとされます。

トラウマの治療は、「心理療法」+「薬による治療」です。
心理療法では、自分のトラウマと向き合って治療していきます。
その治療時に、薬は心や体を落ちつける役割を果たします。

心理療法

・目的
過去の体験(トラウマ)と向き合う。
・心理療法の例
・認知行動療法(持続エクスポージャー法)
あえてトラウマになった記憶を思い出し、その恐怖に慣れていく。
・EMDR(眼球運動による脱感作と再処理)
眼球運動を取り入れることで、認知行動療法の治療が促進されていく。

薬による治療

・目的
症状・合併症などを改善する。

・使用される薬
抗うつ剤(最も使うのはSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬))など。

ストレスというのは、完全になくすことはできません。
生活するうえで、人は常になんらかのストレスを受けています。
なので、できるだけ受けるストレスを軽減し、ストレスと上手く付き合いながら生きていくことが必要です。
そうすることで、心の病気を予防することもできます。

今、自分はストレスを受けているかどうか、それに早く気づいて、悪化しないように早く対処することが大切です。
できれば周りの家族や友達のストレスにも気づいてあげて、いっしょに対処してあげられるともっと効果的です。

ストレスを軽減する方法:自分でできること

ひとりで抱え込まずに、誰かに話してみる。

・自分が信頼できると思う人(家族、友達など)に話を聞いてもらってみる。
・もしくは、心を専門とする病院でカウンセラーなどに話してみる。
とにかく、自分だけで対処しようとするのではなく、周りの人にも手伝ってもらうことが大切です。
・人に話せないなら、紙などに今の自分の気持ちを書いてみるのも良いです。

ゆっくり休息をとる。

特に睡眠はストレスを軽減するために効果的です。
休むこと=ダメなことだと思わずに、心や体を一度休ませてあげましょう。

自分にあったストレス発散の方法を見つけ、気分転換してみる。

(例)散歩してみる、軽い運動をしてみる、カラオケにいってみる、音楽を聴いてみるなど。
自分にとって、心がスッキリできるようなことをしてみましょう。

自分を褒めてあげることで、少しずつ自信を取り戻していく。

弱点、欠点、失敗などマイナスのことばかりを考えずに、自分に「すごいね」「よくやったね」というプラスの言葉を投げかけてみましょう。

ストレスを軽減する方法:相手のためにできること

無理に聞くのではなく、相手が話を始めたら、それを真剣に聞いてあげる。

・相手が抱え込んでいるものをいっしょに抱え込んであげる。
・本人以外の第三者の目で見てみることで、そのストレスに対する違った見方・考え方がないか考えてみる。
・「私はあなたが信頼してくれていることが嬉しいし、私もあなたのことを信頼している」と気持ちを伝えてみる。

いっしょにストレス発散につきあう。

栄養素のなかには、ストレスから心と体を守ってくれるものがあります。

①自律神経のバランスを良くする栄養素

ストレスには、自律神経が関係しています。
交感神経(活動している時に働く)と副交感神経(休んでいる時に働く)の2つが、普段はバランスよく働いていますが、このバランスが崩れてしまうと、ストレスが発生してしまいます。

アセチルコリン

・働き
自律神経の乱れを改善する。

・多く含まれているもの
ローヤルゼリー
※ローヤルゼリーとは
女王蜂だけが食べられる高栄養食(40種類以上の栄養素が含まれている)。
サプリなどから摂取することができる。

②ハッピーホルモンを増やす栄養素

人はストレスを感じると、ストレスホルモンを分泌します。
このストレスホルモンが多くなりすぎると、自律神経のバランスが乱れ、ストレス発生に繋がります。

ビタミンB群

ビタミンB6
・働き
ハッピーホルモンを増やすことで、ストレスホルモンを減少させる。
※ハッピーホルモン(セロトニン)とは
ドーパミン(ストレスホルモンを増加させる物質)の働きを抑制する。

・多く含まれているもの
レバー、さんま、カツオ、バナナ など。

ビタミンB12》《葉酸
・働き
ハッピーホルモンの材料になる。

・多く含まれているもの
レバー、チーズ、さんま、貝類 など。

③腸内環境をよくする栄養素

乳酸菌

・働き
ストレスを受けると、悪玉菌が増加し、腸内環境が悪化します。
ここで乳酸菌を摂取することで、善玉菌が増加し、腸内環境が良くなります。
その結果、ストレスが軽減します。
また、腸内環境が良いとハッピーホルモンの生成が促進されるので、こちらもストレス軽減に役立ちます。

・多く含まれているもの
ヨーグルト、チーズ、漬け物、味噌 など。

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